「東巌夫先生を偲ぶ会」ご報告

8回A組  猪瀬 威雄

小松先生のご挨拶

201645日、御年92歳で逝去された東巌夫先生を偲ぶ会が「東先生有志の会」の主催により、73()午後1時より
千代田区永田町・星陵会館に於いて開催されました。
 

東先生は附属中学に1948年より37年間、理科(生物)のご担当としてご在職、1985年に定年ご退職されるまでの間、1
生、
3回生、4回生、8回生、11回生、14回生、19回生、28回生、31回生の9回に亘りクラス担任も務められました。

厳しくも慈愛に溢れ常に背筋をピンと伸ばされて泰然自若、生徒たちに熱誠のご訓導を授けられた東先生は、数多くの教
え子たちから「生涯の師」として深く敬慕されておられました。

 

1985年のご退職後長年の念願であった、「日本語のルーツを古代ユーラシア騎馬民族・突厥の言語“古代テュルク語”に
求めるご研究」
を決意され、先ずは“古代テュルク語”の末裔とされる「ウイグル語」を学ぶために中国語をご習得、
1989
年から北京・中央民族大学に3年間留学された後、1993年から2002年までの10年間は毎年4カ月間同大学に滞在され、
ウイグル語、古代テュルク語はもとより関連言語である蒙古語、満洲語を学ばれた他、古代テュルク語研究で多くの成果
を挙げているロシアの文献を渉猟するためロシア語についても独学で習得されました。

20092月、長年に亘るご研究の成果を321頁の大著「騎馬民族がもたらした日本のことば」として露満堂より上梓されま
したが、本書は朝日新聞、毎日新聞、産経新聞他マスコミにも画期的なご研究として大きく取り上げられました。

奥様をかこんでの歓談

偲ぶ会には、奥様・節子様、お嬢様の尾高暁子様を始め、小松喬生先生(数学)とお嬢様(富山美知子様)、小森卓二
先生(化学)、上記東先生ご著書の出版をされた露満堂・片岡健社長、日本に留学中東先生ご夫妻が“親代わり”とし
てお世話をされたウイグル人女性のムカイダイスさんを来賓としてお迎えし、
1回生から31回生まで130名の教え子が出
席しました。


会は、先生のご冥福を祈っての1分間の黙祷、生前の対談録音での先生のお声拝聴の後、奥様・お嬢様のご挨拶、主催者
「東先生有志の会」代表
1回生高木暢之さんご挨拶、来賓の小松喬生先生のご献杯を経て暫しの会食となり、参加者は
々歓談したり、会場に展示された先生のお写真や数々のご遺品を拝見したり
しながら東先生のご遺徳を偲びました。

後半に入るとインタビュー形式により露満堂社長・片岡健様、ムカイダイスさんを始め1回生から31回生までの方々に東
先生の思い出を語って頂き、参加者は
懐かしいお話に耳を傾けました。

最後に教え子を代表して3回生若林之矩さんにご挨拶を頂き閉会となりましたが、東先生と母校・附中に参加者全員の
思いが集まって醸し出された「心地よい
一体感」を皆で存分に共有できた素晴らしい会となりました。

偲ぶ会

東先生のご遺影